小学校のころ、学校の授業で、紙芝居を作ったことがあった。これはなかなかたのしい経験だった。たしか、桃太郎をパロディにしたものだったとおもう。わたしは、絵が下手だったので、あらすじをかんがえ、班のメンバーに、絵を描いてもらった。桃太郎と、けらいの動物たちのやりとりは、コメディタッチでテンポをよくし、小ネタ(担任教師の口ぐせなど)を投入することもわすれず、また鬼退治のシーンは、アクションシークエンスとしての迫力、見せ場を重視した。結末は、和解した桃太郎と鬼たちが、なぜかたのしそうに盆踊りをする、というオチで、最後の絵を見せたとたん、教室がどっともりあがった。うれしかった。 紙芝居の発表がみごと成功におわったのち、班のひとりの女の子が、えらくするどい意見を述べた。「もし、絵をだす順番をまちがって、いちばん最初に盆踊りの絵をだしちゃったら、ぜったい失敗だったね」と、彼女はいうのである。なるほどね。
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