アニキとして怒り、厳父として鉄槌を食らわしていた島田雅彦の文芸時評が終わった。 ほとんどの書評や時評が単なる新刊の提灯記事化している現在、希有な鋭さを持った批評だったので、終わるのはとても惜しい。 最終回は今までの憤懣が爆発したかのように、近頃の、読者に媚びたマーケティング小説を批判している。俎上に載せられたのは、「Yahoo!JAPAN文学賞」「新潮エンタテインメント新人賞」「十二歳のための文学賞」「野生時代青春文学賞」だ。一般読者の人気投票と石田衣良によって選ばれたYahoo!の受賞作などは、破綻もなく読みやすく市場のニーズに適した、まさに「民主的な」作品で何もひっかかるものはなかったと痛烈に皮肉っている。 さらに、野生時代の受賞作「りはめより100倍おそろしい」については、もっと手厳しい。 「ネット、新聞、広告、テレビ、現在売れ筋の映画、歌謡曲、小説からのコピー・アンド・ペーストを駆
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