自民党の政治資金問題が明らかになってから初めての国政選挙となった3つの衆議院補欠選挙。このうち、自民党と立憲民主党の一騎打ちとなったのが島根1区だ。 小選挙区制を導入して以降、日本で唯一、自民党が敗れたことがない全国屈指の「保守王国」島根。両党が総力を挙げた決戦を制したのは、立憲民主党の亀井亜紀子だった。 2人の戦いを取材した。 (松江局 猪俣英俊、佐藤大輔) 島根1区は松江市など島根県東部と隠岐諸島からなる選挙区だ。 この地域では、運輸大臣などを務めた細田吉蔵と長男・博之の細田家が、中選挙区時代から長年、地盤を築いてきた。 細田博之は1990年の初当選以降、連続11回の当選を重ね、2021年には衆議院議長にのぼり詰める。 その細田が去年11月に死去。 自民党県連が後継候補として選んだのが、松江出身の財務官僚で、中国財務局長を務めていた錦織功政だった。 錦織にとって本来は有利とされる「弔い
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