【ニューヨークからお届けします】 アラバマ州最高裁で「胚も人間の子供」という判断が下され、全米に衝撃が走っています。 アラバマ州のクリニックが、体外受精した胚を誤って破損した件に対し、患者が損害賠償を求め訴えていた訴訟で、州最高裁判事は「胚も人間の子供」であり、胚の破損は「不法死亡(不法行為による死)である」という判断を下しました。 体外受精は不妊治療の1つです。アメリカでは現在、1年間に9万人の赤ちゃんが体外受精によって生まれています。日本で生まれる赤ちゃんも7万人に迫っています。 ところがこの判断のために、アメリカでは体外受精自体の継続が危ぶまれる事態となっています。 体外受精させた胚は母親の胎内に移植されます。しかし受精させる卵は1つではありません。なぜなら、受精後に胚に異常が見つかることも少なくないからです。このように異常があったり、必要なくなった胚は破棄されるのが普通です。 しか
ロビン・レヴィンソン=キング、BBCニュース 米オクラホマ州の先住民の女性(21)が流産した後、故殺罪に問われ裁判で有罪となった。人々から怒りの声が上がったが、そうした経験をしたことがある女性は彼女だけではなかった。 ブリトニー・プーロー被告は、妊娠して4カ月ほどだった昨年1月、病院でおなかの中の胎児を失った。 その後、誕生しなかった息子に対する第1級故殺罪に問われ、今年10月に禁錮4年の有罪判決を受けた。 流産で苦しんだ彼女が、一体どういういきさつで、胎児を殺したとして収監されることになったのか――。そのことが、インターネットやメディアで大きな話題になった。彼女に有罪判決が出たのは、アメリカにおける妊娠喪失に関する啓発月間の最中だったと、ソーシャルメディアでは指摘された。空恐ろしい近未来を描いたマーガレット・アトウッドさんの小説「侍女の物語」の世界に近づいたと述べる人もいた。 ■氷山の一
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