広島市の松井一実市長(58)が市役所で被爆者と面談した際、被爆者への援護施策について、「黒い雨などで被爆したから、医療費をまけてほしいとか、悪いことではないが、死んだ人のことを考えたら簡単に言える話かどうか」などと発言していたことがわかった。 被爆者の間から反発の声が上がっている。 市によると、松井市長は16日、被爆体験記を編集した男性と面談。男性が「(私がいたのは)爆心地から4キロも離れたところで被爆者というのは後ろめたいものがあった」と語ると、市長は「一番ひどいのは原爆で死んだ人。残った人は『死んだ人に比べたら助かっている』と言わない」と答えた。 援護を求める被爆者に対しては、「『くれ、くれ』じゃなくて『ありがとうございます』との気持ちを忘れないようにしてほしい」と述べたうえで、感謝を忘れている人がいるとした。 松井市長は、被爆2世としては初めて今年4月の市長選で当選。取材に対