私がホームレス支援を通して貧困問題に関わり始めた1990年代半ばは、「自己責任論」の嵐だった。2008年のリーマン・ショックや「年越し派遣村」を経て、政府が09年に初めて「相対的貧困率15・7%」を発表。子どもの貧困問題も「見える化」され、焦点が当たり始めた。当然、子どもに罪はないから、自己責任論という最初の大きなヤマを越えていると考えたが、必ずしもそうではなかった。 子どもの貧困を解決するには親の生活を改善する必要がある。雇用や家計支援に話が及ぶと、「なぜ親がもっと頑張らないのか」「離婚なんてするからだ」という反応が一気に来る。 貧困に関する自己責任論には「貧困はあなたの問題であって、俺の問題じゃないし、社会の問題でもない」という意識がある。それは同じ社会の一員という自覚に欠けた「社会的無責任論」だ。人はつながりの中で生きており、結局、自分に跳ね返ってくる。 私の兄は筋萎縮性の難病で身体
先日、名古屋国際会議場で第33回日本死の 臨床研究会が開かれた。これは、日本のホスピス黎明期から続く集まりで、 医療関係者やホスピスに関心のある市民など約3200人の 人たちが集った。去年の札幌に続く参加だったが、 今回は、2001年にアルフォンス・デーケン先生主催の アメリカ・ホスピスツアーに参加したメンバーがたくさん 参加しておられ再会を喜び合うことができた。 これが名古屋城だ!(本文とはあまり関係ありません) 金のしゃちほこが光る (天守閣にはエレベーターがついていた) 今回興味を引いたのは、岡村昭彦の特集が組まれていたことだった。 最初のシンポジウムは、「ホスピスへの遠い道 その歴史と現在・未来 ~マザーエイケンヘッドと岡村昭彦」だった。 岡村昭彦にゆかりのある人たちがシンポジストとして登壇した。 岡村昭彦は、「ホスピスへの遠い道」(1987年筑摩書房 絶版)の著者である。10数年
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