医療的ケアが24時間必要な20代の重症心身障害者2人が、初めて親元を離れ、福岡市内の民家で共同生活を始めた。障害がある子をもつ高齢の親にとって「親亡き後」の住まいの確保は切迫した悩み。言葉や合図での意思疎通が難しい、重い障害がある人だけで住居を構える取り組みは全国的にも珍しいといい、関係者は「住まいの選択肢が限られる中、地元で持続的に暮らせる新たな形を確立したい」と話す。 【画像】医ケア児とケアに携わる学校看護師、教員の推移 2人は重度の脳性まひで、数時間置きにたんの吸引や胃ろうなどが欠かせない水野ひかりさん(26)と倉光陽大(たかひろ)さん(23)。新居の民家「SharedHome(シェアードホーム)はたけのいえ」(同市早良区)の世帯主は、ひかりさんだ。ひかりさんの父で医療的ケアが必要な人を日中に預かる施設「小さなたね」(同)所長の英尚さん(52)が共同生活を発案した。10年前から親交の