今回の調査では日本企業のIT投資額に復調の兆しが見られている。昨年度(2011年度)の調査では、IT投資額が前年に比べて「大きく回復する」「やや回復する」と答えた回答者が全体の24.3%だったが、今回の調査では、その比率が9ポイント近くアップし、33.2%に達している。前年度は、東日本大震災の発生から間もない時期に調査を実施したことから、IT投資の先行きをネガティブに見る回答が多くなったと見ることもできる。しかしそれでも、企業のIT投資が全体として「回復」に向けて動き始めているのは確かなようだ。 IT投資が復調の兆しを見せるなか、果たして、企業はどのようなITプロジェクトを重点的に推進しているのだろうか。 それを尋ねた結果が図2である。ご覧のとおり、「IT基盤の刷新/標準化」がトップとなったが、2位の「業務ソフトウェアの刷新」との数値的な差はそれほどなく、3位から6位までの各項目の間にも極