地球の地殻はジグソーパズルのピースのようなプレートに分かれていて、常に動いている。私たちはふだん気づかないが、プレート同士はたえず衝突したり、一方が他方の下に沈み込んだり、互いに遠ざかったりして、山脈や火山や海嶺を形成している。 ギャラリー:奇跡の一瞬!心ふるえる地球の名作写真50点 しかし、地球の歴史の中で、プレート運動は常に起きていたわけではない。それがいつ始まり、どう変化してきたかについては、今でも激しい論争がある。 このプレート運動の謎に関して、6月5日付けで学術誌「ネイチャー」に発表された論文が物議を醸している。それによると、現在のプレート運動の始まりは、7億年ほど前に地球全体が氷に覆われて雪玉のようになった「スノーボールアース(全地球凍結)」が引き金になった可能性があるという。 この時期における氷河の激しい侵食作用により、地表は数kmも削り取られた。今回の論文は、その堆積物が、