Introduction パイロットの物理的入力を機械的に操舵面に伝達する場合、航空機の性能は人間の認知機能・身体機能や機械の精度・応答性などに起因する限界から逃れることができない。このため、航空機の制御を機械的リンクからコンピュータと電気信号によるものに切り替えようとする試みは電子式計算機の黎明期から存在していた。やがて電子系統の性能向上と制御理論の発展が進むと、1970年頃にこの "Fly-by-Wire (FBW)" という概念はついに実用的な価値を見つけるに至る。戦闘機への応用である。 戦闘機にとって、その機動性の高さは常に存在意義の中核をなしてきたと言っていい。従ってコンピュータ以前の戦闘機開発の歴史とは推力と空力の絶え間ない改善の歴史であった。複葉機、金属製機体、引込脚、ジェットエンジン、エリアルール、これらはいずれも推力ないしは空力に関する静的な技術である。 そのような中で出

