ご存知のように、日本代表DFの伊野波雅彦(25)が鹿島アントラーズからハイドゥク・スプリトに移籍しました。もちろん、彼には新たな場所での飛躍を願っているのですが、長年のクロアチアでの取材経験と情報蓄積から、私はツィッターを通してハイドゥクへの移籍に警鐘を鳴らし続けてきました。なぜ私が「サッカーのキャリアアップのためなら行くな」と言うのか。それはハイドゥク・スプリトが伊野波本人が期待するほど恵まれたクラブでも、踏み台になるクラブでもなく、むしろステップダウンに繋がる危険性があるからです。その理由をハイドゥクの実態を浮き彫りにしつつ、多角的に説明してきましょう。(長文注意) ●百年の伝統に見合わぬ素人経営 プラハ留学中の学生達による発案で地元スプリトにサッカークラブが誕生して100年。オスマントルコ支配時代に抵抗した義賊「ハイドゥク」にちなむクラブは激動の歴史を通して一度も名前が変わることなく