菱食はIT(情報技術)という言葉が一般的になるずっと以前から「中抜きの時代」「卸不要論」と戦ってきた企業である。1990年代後半の卸不要論の背景には、ITの普及があったが、同社はむしろITを武器に鮮やかな成長を遂げた。今日、日本の食品産業においてなくてはならない地位を築いている。 菱食の強さは、97年に稼動した基幹情報システム「NEW-TOMAS」抜きには語れない。受発注や在庫の管理、需要予測、営業支援といった様々な機能を担う。経営に関するあらゆる指標を「見える化」し、全社的な業務改善につなげている。 同システムの構築を当時のNEW-TOMAS開発推進室長として指揮したのは、2007年4月にCIO(最高情報責任者)に就任した原田努取締役常務執行役員だ。関連会社のアールワイフードサービス(2006年10月に菱食に合併)で副社長を務めていた同氏は4年振りに本社に戻った。 CIOだけでなくITネ
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