大学で私が所属していた研究室は、主に6階を根城としていた。6階のことは嫌いじゃない。6という数字は素因数分解しやすいので結構好きだ。 そんな6階に対して一つだけ抱いていた不満があって、それは6階には男子トイレがなく女子トイレのみが存在するということだった。そのため、6階にいる男性が用を足すためには、5階もしくは7階まで足を運ばなければならない。 ここで問題となってくるのは、どちらの階でお花を摘むのか、ということだ。最寄りのトイレが二か所存在する以上、男性がnatureにcallされた場合には二通りのルートが選択されうる。先に階段を登り7階のトイレに向かうのか、先に階段を降りて5階のトイレに向かうのか、だ。本記事ではそれぞれを上ルートおよび下ルートと呼称する。どちらのルートを使うのかは人によってだいたい決まっていて、私は殆ど上ルートを使っており、同期のM君はいつも下ルートを通ってお手洗いに向