「殺虫剤」って呼ばないで――。殺虫剤業界最大手のアース製薬が、マイナスイメージのある呼び名を改めようと動き始めた。他社では外装からゴキブリのイラストを消せる新商品も。市場拡大を狙い、業界が取り組むソフト路線化の「効き目」はいかに? ハエや蚊を駆除する「アースジェット」を手がけるアース製薬は今、小売店に配る販促物のデザインをがらりと変えようとしている。従来の「殺虫剤」という言葉を消し、代わりに「虫ケア用品」をうたう。「虫からケアする(守る)」という意味で、売り場に掲げるポップなどが3月ごろから変わる予定だ。 すでに自社ホームページは新呼称に変更。小売店や同業他社にも賛同を呼びかけている。 基幹商品の呼称を変えるのは、その名に付きまとう負のイメージを払拭(ふっしょく)するため。同社が昨年8月に行った全国の20~60代の男女500人への調査では、殺虫剤という呼び名に「人体に有害なイメージを持つ」