清く、正しく、美しく−が校訓の「宝塚音楽学校」(兵庫県宝塚市)の信頼が揺らいでいる。同期生らのいじめにより万引を捏造(ねつぞう)され、退学に追い込まれた−と訴えた元生徒(19)との裁判が今月14日に和解したばかりだが、元生徒に対するこれまでの同校の対応を知った人々が、元生徒にネット上で多数のエールを送る一方、同校の姿勢を批判しているのだ。 この裁判は昨年11月、宝塚音楽学校から退学処分を受けた96期生の元生徒が、処分事由の万引の事実はないとして、同校を相手に処分取り消しと慰謝料など1000万円の支払いを求めたもの。 当初、元生徒は神戸地裁に退学処分取り消しの仮処分を申し立てた。昨年1月、地裁は申し立てを認めたが同校は従わず、2度目の退学処分を通告。地裁は3月、これも無効とし、従わない場合は学校が女性に1日1万円を支払うよう命じた。 しかし、同校は復学を拒否。同年8月には大阪高裁に不服