検索性が低下したままの情報爆発 1990年代後半、ナレッジマネジメント(以下、KM)は企業が長年の命題としていた情報共有を実現するものとして一大ブームになった。しかし2000年以降、KMに取り組んだ企業のほとんどが失敗に終わっているという評価が広まり、ブームは急速に沈静化していった。 当時のKMが形骸化した要因は、特定ベンダーに依存したアーキテクチャやコンテンツが書き込まれるだけで活用されないライトオンリー化などが考えられるが、情報分類・整理のための過大な管理負荷や、投資効果の算定が困難だったことも消極的にとらえられた。 そうした中、Web 2.0の技術やコンセプトを企業情報システムにも取り入れ、情報へのリーチや社内コミュニケーションの活性化に役立てようとする「エンタープライズ2.0」に注目が集まるようになったことで、再びKMを見直そうという動きが活発化している。その動機を後押ししたのが、