ブックマーク / himaginary.hatenablog.com (63)

  • これはハマスの罠なのか? - himaginary’s diary

    今回のハマスの蛮行は世界を震撼させたが、なぜそこまでの残虐行為を行ったかを考えると、イスラエルにガザ侵攻を余儀なくさせるためではないか、という仮説が一つ考えられる。そこで「Hamas trap」でぐぐってみると、同様の仮説を立てている記事に幾つか行き当たったので、引用してみる。 まずは、USAIDに在籍していたR. David Hardenによる10/11付けNYT論説記事からの引用。 Hamas knew that the attack on Saturday would give Mr. Netanyahu little choice but to retaliate with a ground invasion, and it knows that the Israel Defense Forces’ technology and military superiority would

    これはハマスの罠なのか? - himaginary’s diary
    ssuguru
    ssuguru 2023/10/14
    ハマスの合理性を甘く見てるってことか。追い詰められた末の耳目集めくらいに。確かにそれでは水際だった奇襲とアンバランスと言えるかも。でもそれを承知でも報復せざるを得ない程度の攻撃が成功した時点で難局…
  • クルーグマンのインフレ/ディスインフレ論 - himaginary’s diary

    今月12日の米CPI公表以降、クルーグマンが精力的に米インフレについてツイートしている。 公表当日のスレッドでは、リアルタイムにCPI公表をカウントダウンして待ち構えている。 So, 12 minutes until C-hour, as in CPI. And you know that all the headlines will be about headline and core inflation over the past year — even though everyone knows these are poor indicators of the current state of inflation 1/ Things we know: shelter costs are a hugely lagging indicator, reflecting a surge in

    クルーグマンのインフレ/ディスインフレ論 - himaginary’s diary
    ssuguru
    ssuguru 2023/07/17
    理路を追った分析をリアルタイムで読めるのは幸せなことであるなあ
  • 世界人口の地殻変動 - himaginary’s diary

    「Global Demography: Tectonic Shifts」と題したConversable EconomistブログエントリでTim Taylorが、人口動態を特集したIMFの季刊誌「Finance & Development」*1の3月号から、デビッド・ブルーム(David Bloom)ハーバード大教授の筆頭論文「Taking the Power Back」の内容を引用している。以下はその孫引き。 ●世界人口の変化 Ninety-nine percent of projected [population] growth over the next four decades will occur in countries that are classified as less developed—Africa, Asia (excluding Japan), Latin Ame

    世界人口の地殻変動 - himaginary’s diary
    ssuguru
    ssuguru 2019/08/27
  • シアトル最低賃金騒動 - himaginary’s diary

    最低賃金引上げと雇用の関係は経済学で最もホットなトピックの一つであるが、先月出されたシアトルの最低賃金引上げに関する研究(NBER論文、そのungated版)が話題を呼んでいる(cf. 山口慎太郎氏の日語ブログ記事による紹介)。論文のタイトルは「Minimum Wage Increases, Wages, and Low-Wage Employment: Evidence from Seattle」で、著者はEkaterina Jardim、Mark C. Long、Robert Plotnick、Emma van Inwegen、Jacob Vigdor、Hilary Wething(いずれもワシントン大)。 以下はその要旨。 This paper evaluates the wage, employment, and hours effects of the first and se

    シアトル最低賃金騒動 - himaginary’s diary
    ssuguru
    ssuguru 2017/07/07
  • スウェットショップについての経済学者の話は全部間違いだった - himaginary’s diary

    というNYT論説をChristopher BlattmanとStefan Derconが書いている(原題は「Everything We Knew About Sweatshops Was Wrong」;H/T Economist's View、ブラットマンブログ)。 クルーグマンの「In Praise of Cheap Labor」Slate論説に代表されるように、劣悪な条件下の低賃金労働でも無いよりましで、かつ、経済発展のためにそれは必要、というのが経済学者に広く受け入れられた考え方となっている。著者たちもその前提でランダム化実験に臨んだが、結果は予想を裏切るものになったという。 以下は同論説の元となった論文の要旨。 As low-income countries industrialize, workers choose between informal self-employment

    スウェットショップについての経済学者の話は全部間違いだった - himaginary’s diary
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    ssuguru 2017/06/19
    スウェットショップは有刺鉄線のセーフティーネットとでも言えばいいんだろうか。
  • トランプに抗する正しいやり方 - himaginary’s diary

    2月にトランプとベルルスコーニを比較したジンガレスのNYT論説を紹介したが、トランプが大統領に選出された今、改めてジンガレスが表題のNYT論説を書いている(原題は「The Right Way to Resist Trump」;H/T Economist's View)。 Five years ago, I warned about the risk of a Donald J. Trump presidency. Most people laughed. They thought it inconceivable. I was not particularly prescient; I come from Italy, and I had already seen this movie, starring Silvio Berlusconi, who led the Italian gov

    トランプに抗する正しいやり方 - himaginary’s diary
    ssuguru
    ssuguru 2016/11/21
    なるほど。
  • デロング、格差を語る――奴隷制廃止からトランプ現象まで - himaginary’s diary

    デロングが「A Brief History of (In)equality」と題したProject Syndicate論説で、アイケングリーンが最近のリスボン講演で挙げた過去250年間の格差に関する6つの主要な動きを紹介している。 ちなみにデロングは、アイケングリーンと自分との共通点として、経済史を研究してきたことからすべての状況が複雑であることを理解しており、概念の明確さを追い求めるあまり過度の単純化に走ったり、単一のモデルで説明できること以上のことを説明しようとはしない、という特長を指摘している。 1750年から1850年に掛けての英国の所得分布の広がり 英国の産業革命の利得は、都市と地方の中産階級に及んだが、貧困層には及ばなかった。 1750年から1975年に掛けての世界の所得分布の広がり ある地域では工業技術およびポスト工業化時代の技術からの利得を手にしたが、そうでない地域もあった

    デロング、格差を語る――奴隷制廃止からトランプ現象まで - himaginary’s diary
    ssuguru
    ssuguru 2016/08/15
    「即ち、格差は富の不平等な分布だけではなく、自由の不平等な分布をも意味する。」
  • 我々の将来を決める思想家は誰? - himaginary’s diary

    というテーマでデロングがProject Syndicateに書いている(H/T Mostly Economics)。 以下はその冒頭。 Several years ago, it occurred to me that social scientists today are all standing on the shoulders of giants like Niccolo Machiavelli, John Locke, Adam Smith, Alexis de Tocqueville, Max Weber, and Émile Durkheim. One thing they all have in common is that their primary focus was on the social, political, and economic makeup of the

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  • ブレグジットは短期的な景気後退をもたらすのか? - himaginary’s diary

    昨日紹介したMatt O'Brienや以前紹介したサマーズが書いているように、ブレグジットは英国に景気後退をもたらす、という見方は多い。それに対しクルーグマンが、6/30エントリで、EU市場へのアクセスが低下することによって貿易が減少し、長期的に英国の成長率が下がる、というのはリカードの原理プラス新貿易理論という標準的な経済学から納得できるが、短期的にも景気後退に陥るのは納得できない、と書いている。というのは、貿易の議論は生産性が下がるという経済の供給面の話であるが、景気後退の議論は需要面の話だから、とのことである。 クルーグマンに言わせれば、そうした短期的な景気後退の議論が依拠している命題は、不確実性が投資や消費を低下させる、もしくは、人々の認識するリスクの増大によって金融の状況が悪化する、のいずれかとのことである。これについてクルーグマンは、以下のような疑問を投げ掛けている。 ブレグジ

    ブレグジットは短期的な景気後退をもたらすのか? - himaginary’s diary
  • ナッジが逆効果になる時 - himaginary’s diary

    について警告した記事をライス大学のUtpal Dholakiaがハーバードビジネスレビューに書いている(H/T Mostly Economics)。 以下はその冒頭部。 In the approximately eight years since the book Nudge, by Richard Thaler and Cass Sunstein, came out, nudges have become a widely used consumer influence strategy. Nudge marketing refers to deliberately manipulating how choices are presented to consumers. Its goal is to influence what consumers choose, either to s

    ナッジが逆効果になる時 - himaginary’s diary
  • カーネマンが自分の知的遺産として記憶されたいこと - himaginary’s diary

    引き続きカーネマンのガーディアン紙インタビュー記事から。カーネマンの心理学で世界を変えることができないにしても、改善はできるかも、という話。 But there are more modest ways his insights can help us avoid making mistakes. He advises, for example, that meetings start with participants writing down their ideas about the issue at hand before anyone speaks. That way, the halo effect – whereby the concerns raised first and most assertively dominate the discussion – can be

    カーネマンが自分の知的遺産として記憶されたいこと - himaginary’s diary
  • 政府は反企業的になるべき - himaginary’s diary

    とクリス・ディローが書いている。以下はその一節。 ...we must distinguish between business and markets. Business is about hierarchy and control; markets are about dispersing power. Markets are about competition, whereas business tries to suppress competition and seek monopoly power; the last thing big business wants is creative destruction. A pro-business government would seek to protect incumbents through red tape that st

    政府は反企業的になるべき - himaginary’s diary
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    ssuguru 2015/04/15
    児孫のために美田を買わず。そして、自らのことを知り上手くやってる企業でも系列のサッカーチームの経営さえ上手く出来ないのにどうして国政がわかるとみんなが錯覚するのかと。
  • 行動ゲーム理論は構築可能か? - himaginary’s diary

    という論文にUDADISIがリンクしている。論文のタイトルは「Can We Build Behavioral Game Theory?」で、著者はGale M. Lucas(南カリフォルニア大学)、Mathew D. McCubbins(同)、Mark B. Turner(ケースウェスタンリザーブ大学)。 以下はその要旨。 The way economists and other social scientists model how people make interdependent decisions is through the theory of games. Psychologists and behavioral economists, however, have established many deviations from the predictions of game

    行動ゲーム理論は構築可能か? - himaginary’s diary
  • アセモグル=ロビンソンの「直線史観」:サックスの批判 - himaginary’s diary

    今日は、サックスのアセモグル=ロビンソンへの反論記事から、その記事のメインテーマとなっているAJR線形(直線)モデルへの反論部分をまとめてみる。 13日エントリの最後に記した通り、AJRモデルは以下のスキームで表わされる。 (potential) settler mortality —-> settlements —-> early institutions —-> current institutions —-> current economic performance 即ち、18-19世紀の欧州の植民者たちは、植民が比較的容易で死亡率が低い場合はそこに定着し、包括的な政治制度を作り上げた。一方、植民が困難で死亡率が高い場合は定着を諦め、外部から収奪する方針で臨んだ。そうした初期の政治体制の違いが現在にも尾を引き、今の経済のパフォーマンスの違いにつながっている、というのがモデルの概要であ

    アセモグル=ロビンソンの「直線史観」:サックスの批判 - himaginary’s diary
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    ssuguru 2013/01/02
    おもしれーなー
  • 経済学を勉強すると嘘をつきやすくなる - himaginary’s diary

    という点について研究した論文がUDADISIの2012年経済学論文ランキングの第2位として取り上げられていた。著者はマドリード・アウトノマ大学のRaúl López-Pérezとケベック大学モントリオール校のEli Spiegelmanで、論文のタイトルは「Do Economists Lie More?」。 以下はその要旨。 Recent experimental evidence suggests that some people dislike telling lies, and tell the truth even at a cost. We use experiments as well to study the socio-demographic covariates of such lie aversion, and find gender and religiosity t

    経済学を勉強すると嘘をつきやすくなる - himaginary’s diary
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    ssuguru 2012/12/19
    経済学を専攻すると、実験で合理的経済人っぽく振る舞いやすくなったというのとどんな関係にあるのか興味深い。
  • プラトニック経済学 - himaginary’s diary

    下記のを出版したJonathan SchleferをEconomixブログがインタビューし、それをMostly Economicsが引用している。 The Assumptions Economists Make 作者: Jonathan Schlefer出版社/メーカー: Belknap Press発売日: 2012/03/20メディア: ハードカバー購入: 1人 クリック: 23回この商品を含むブログを見る Q. To what extent do you see a “march of progress” in the efforts of successive generations of economists to build useful models of the real economy? A.There is a kind of progress in economics

    プラトニック経済学 - himaginary’s diary
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    ssuguru 2012/04/27
    プラトン主義。理念的な(←これこそプラトン主義だけど)価格メカニズムがよく出来すぎていて魅力的すぎるせい?
  • 2012-04-20 - himaginaryの日記 選択された恐慌 #コメント欄

    スティーブ・ワルドマンが、このエントリの後半で紹介した考察をさらに推し進めている。 We are in a depression, but not because we don’t know how to remedy the problem. We are in a depression because it is our revealed preference, as a polity, not to remedy the problem. We are choosing continued depression because we prefer it to the alternatives. Usually, economists are admirably catholic about the preferences of the objects they study. They

    2012-04-20 - himaginaryの日記 選択された恐慌 #コメント欄
  • 21世紀の資本家のためのスティーブの7つの洞察 - himaginary’s diary

    というブログ記事をUmair Haqueが書いている(原題は「Steve's Seven Insights for 21st Century Capitalists」;The Big Picture経由)。ここで言うスティーブとはスティーブ・ジョブズのことである。 記事の内容は、WSJのスティーブ・ジョブズ名言集から7つの言葉をピックアップし、それにHaqueなりの解釈を加えたもの。やや牽強付会気味と思われる箇所もあるし、上から目線的な部分もあるが、以下に簡単にまとめてみる*1。 重要なこと 「このまま一生、砂糖水を売りつづけるのか、それとも世界を変えるチャンスをつかみたいか。」*2 Haqueの翻訳:人々の琴線に触れないがためにインスパイアをもたらさない仕事や重視されない商品に、残りの人生当に捧げるつもりかい? マスター 「デザインというのは奇妙な言葉です。デザインとは見栄えのことだ

    21世紀の資本家のためのスティーブの7つの洞察 - himaginary’s diary
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    ssuguru 2012/04/08
    やっぱジョブスはかっけーなーとブクマしようとしてなところに彼が死んでしまったんだった。
  • マクロ経済学はオワコンか? - himaginary’s diary

    ノアピニオン氏の「クルーグマン一揆は失敗したのか?(Did the Krugman insurgency fail?)」というエントリにクルーグマンが「まだ終わっちゃいねえ(The Macro Wars Are Not Over)」と反応したが、その中の以下の一節に今度はStephen Williamsonが激昂した。 ...my sense is that a lot of younger economists are aware, even if they don’t dare say so, that freshwater macro has been a great embarrassment these past four years, and that liquidity-trap Keynesianism has done very well. This will affec

    マクロ経済学はオワコンか? - himaginary’s diary
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    ssuguru 2012/03/30
    「彼らは何も見つけられないんでモデルがしょっちゅう変わるんじゃなかったかい。何でそんなことに君の知性を無駄遣いするの?」
  • 華麗なる曲線 - himaginary’s diary

    最近、アラン・クルーガーCEA委員長の格差に関するスピーチ(+スライド)*1にブルッキングス研究所のScott Winshipが文句を付け*2、それにノアピニオン氏やジャスティン・ウルファーズが反論する、という一幕があった(Winshipの再反論はこちら)。 その中で一つ話題になったのが、クルーガーが「Great Gatsby curve」と名付けたグラフで、クルーグマンもそのグラフに反応している。このグラフの元の作者はオタワ大学のMiles Corakだが、彼もこの論戦に参戦しており、自ブログに関連エントリ(ここ、ここ、ここ、ここ)を上げている(Corakに対するWinshipの反論はこちら)。 その最も直近のエントリでCorakは、一枚の図は千語に値する、として以下のグラフを掲げている。 横軸が格差(ジニ係数)、縦軸が親子間の所得の関係を表わす弾性値である。国別のクロスセクションの散布

    華麗なる曲線 - himaginary’s diary
    ssuguru
    ssuguru 2012/01/25
    グレート・ギャッツビー曲線追加版