(編集部から):今回は、前回掲載した小説パートに登場したコンプライアンス問題を解説する回となります。 前回の小説パートを読んでいない方は、ぜひお読みになってから参照されると、より理解が深まると思いますのでご一読ください。 コンプライアンスから見た「転職」 第3回では、会社の留学制度によってアメリカでのコンサルテーション業務を体験し、なおかつ、プロジェクトマネジメントに関する新しい方法論を身に付けた社員の「転職」を題材としています。 「会社の経費で社員に何かを学ばせる」という制度を持っている企業は多いでしょう。学ばせる事柄は、異なる環境における就業経験そのものだったり、語学などの一般的知識だったり、あるいは特定の知識/技術だったり、さまざまだと思います。 しかし、営利企業である以上は会社の経費を使って学ばせるからには、「学んだ事柄を業務に活用してもらう」というソロバンを弾くのは当然のことでし