横幅をわずか5cm短くしただけの冷蔵庫が、前年の10倍も売れたという。パナソニックが中国で発売した“スリム冷蔵庫”だ。 従来、同社が中国で発売していた冷蔵庫は、最も幅が短いもので60cm。ヒット商品のスリム冷蔵庫は、これを5cm短くして55cmにしたのだ。 特別な機能をつけたわけではない。価格を引き下げたわけでもない。なぜ、それがヒット商品となったのだろうか。 実は、この裏にはパナソニックが上海に設置した中国生活研究センターの研究成果がある。 同センターは、所長の三善徹氏以外は、すべて中国人スタッフ。所員全員で8人のこぢんまりとした陣容だ。だが、このセンターから生み出される研究成果が、中国市場に最適化した白物家電製品の創出につながり、パナソニックの存在感を高めている。 同センターの役割は、中国の生活や家庭情報を研究、調査して、商品企画や商品開発に結びつけることにある。 中国人スタッフは仮説