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2019年4月24日のブックマーク (3件)

  • 今じゃなければ、さよならだ - 傘をひらいて、空を

    子どもが泣いている。大人たちは笑っている。子どもは三歳半である。身も世もない、それはそれは悲しそうな泣きぶりである。 女友だちが寄り集まって小さい子たちを連れてピクニックに出かけた帰り、電車に乗って順次解散しているところである。いちばん小さな三歳半の子は、そのほかの誰と別れるときにもバイバイと言って平気で手を振っていたのに、ひとりだけとても好きな女の子がいて、ぜったいにバイバイしたくないと泣いているのだった。 いくら泣いても大人たちは笑っててきとうにごまかして彼の手を引いて歩く。バイバイと言わなければ別れは来ないと彼は思っていたのかもしれないけれど、もちろんそんなことはない。いなくなる。さっと手を振って泣いている彼を放ってあっというまにいなくなる。 彼はまだ泣いている。彼は彼女とどうしても別れたくなかったのだ。子どもに未来の感覚は薄い。今でなければないのと同じである。だからどれほど「またね

    今じゃなければ、さよならだ - 傘をひらいて、空を
  • 20年来のつらさがほぼ消えたことについて

    学生のころからつい最近まで、僕は生きるというのは基的につらいことだと思っていた。ところが、そのつらさの大部分が簡単に消えてしまったのでこんなこともあるんだという意味で伝えてみたい。長いので興味があったら読んでください。 中学生のころから、いつも体のだるさを感じていた。お腹も弱く、何かあると下痢してばかり。当然元気なんかあるわけなく、高校生のころもあんまり前向きな人間ではなかった。でも頑張ればなんとかなると思える若さもあり、インスタントコーヒーに砂糖をぶちまけて勉強をしたら大学には合格した。大学では典型的な怠惰な学生で、起きるのはデフォルトで午後、授業には半分も出ていないと思う。無気力で今にして思うと状態だった。 何とか卒業してIT系に就職したが、そこでの仕事の仕方も追いたてられてやっているような感じで、いつも綱渡りをしているような気分で全く余裕はなかった。それでも20代のうちはなんとか

    20年来のつらさがほぼ消えたことについて
  • 「スーツを着て働くのがかっこ悪い」という学生の増加に、時代の変化を感じる。

    相変わらずこの時期になっても新卒の採用面接が続いている。 採用難と言われる時代ではあるが、地方にはまだまだ東京での職を熱心に探している学生の方も多く、appear.inなどのビデオチャットツールを使ってwebを通じての面接がかなり多くなった。 時代の流れだなあ、と思う。 その潮流の延長なのだろうか、webで面接をしていると、学生の方から社内の雰囲気を知りたい、という要望をもらうことが多くなった。 実際に自分が働くかも知れない会社の様子を知りたい、というのは当然ではである。 何を持って「社内の雰囲気」というのかについては、議論があるだろうが、そのような要望を受けた場合、カメラ越しにサイトツアーを行い、働く場所や、社員たちの様子を見せて回る事が多い。 そのときである。 特に今年は多いと感じるのだが、社員たちの様子を見た、少なからぬ学生の方から「私服は禁止なんですか?」と質問されるようになった。

    「スーツを着て働くのがかっこ悪い」という学生の増加に、時代の変化を感じる。