関東大震災では、激震によって発生した土石流に東海道本線の列車が巻き込まれ、根府川駅もろとも消失する被害が生じています。当時どのような様子だったのか、残された資料や写真から考察してみます。 激震による山津波発生 飲み込まれた東海道本線 1923(大正12)年9月1日に起きた関東大震災。震源域が神奈川県南部から千葉県房総半島南部にかけてだったため、そのエリアを通る鉄道路線、とりわけ東海道本線(現・御殿場線も含む)や横須賀線、北条線(現・内房線)ではトンネル壁や橋梁、駅舎などの崩壊が多発しました。 その一方、東京の山手線や中央線では、揺れによる鉄道施設の被害は比較的軽い状況でした。死者約10万5000人という未曽有の大災害でしたが、東京や横浜での死者は大火災によるものが約9万1000人と大半を占めています。 そのような中、鉄道への最大の土砂災害が起きたのが、根府川駅(神奈川県小田原市)とその近く
![列車もろとも「消えた」根府川駅 語られぬ関東大震災最大の鉄道被災地 谷を駆けた土石流 | 乗りものニュース](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/1562fb5be0172e35adaca20550f025872fe9137b/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcontents.trafficnews.jp%2Ficatch%2F000%2F018%2F889%2Flarge_210824_fkcym_01.jpg)