水戸地裁で17日に判決言い渡しが予定されていた裁判員裁判で、補充を含む裁判員8人全員が15日までに辞任を申し出た。地裁はこれを認めて全員を解任し、同日、新たに裁判員候補者の選任手続きをやり直すと発表した。こうしたケースは極めて異例。 この裁判は、昨年9月に茨城県ひたちなか市の木造2階建ての自宅に火を付けて全焼させたとして、現住建造物等放火罪に問われた男(65)について審理していた。 地裁は9日、裁判員6人と補充裁判員2人を選任。初公判があった14日までに、裁判員1人と補充裁判員1人が辞任を申し出て、地裁が認めて解任。その後、論告求刑が予定されていた15日にも、開廷前に裁判員1人が辞任を申し出て地裁が認めた。 裁判員が6人に満たないため、地裁が公判期日を取り消したところ、残りの5人からも辞任の申し出があった。