自宅で死亡した母親の遺体を放置して届け出ず、年金を不正に受け取ったとして、鹿児島県警南九州署は18日、南九州市川辺町神殿(かわなべちょうこうどの)、無職山下恵子容疑者(64)を死体遺棄と詐欺の疑いで逮捕し、発表した。容疑を認めているという。 発表によると、山下容疑者は昨年9月ごろ、母の文子(ふみこ)さん(当時86)が自宅で死亡しているのに気づいたが、そのまま放置。必要な届けをせず、昨年12月と今年2月の2回、文子さんの口座に振り込まれた老齢基礎年金と旧厚生遺族年金計約50万円をだまし取った疑いがある。 山下容疑者は文子さんと2人暮らしだった。文子さんの姿が見えなくなっていたことから、南九州市が今年4月3日、高齢者虐待防止法に基づく立ち入り調査をし、居間の布団の中で文子さんの遺体を見つけた。 南九州署は昨年6、9月、市の相談を受けて、任意で自宅を訪問したが、山下容疑者に「母は寝ている」と文子