執筆者 白井 洋一 1955年生まれ。信州大学農学部修士課程修了後、害虫防除や遺伝子組換え作物の環境影響評価に従事。2011年退職し現在フリー 農と食の周辺情報 白井 洋一 2019年1月24日 木曜日 キーワード:メディア 食文化 BSE(牛海綿状脳症)が日本の牛で初めて見つかったのが2001年(平成13年)9月10日。翌9月11日に米国で同時多発テロ事件が起こったが、この事件にかき消されることなく、BSEは連日、大きく報道された。最初は狂牛病と呼ばれ、へたり牛とか肉骨粉(にくこっぷん)という言葉を記憶している人も多いだろう。 英国は1996年にBSEは人にも感染すると発表し、日本は英国産牛肉の輸入を禁止した。しかし、国産牛では発生の心配はないと対策をとらなかったため、農林水産省と厚生労働省の信用は失墜した。 BSEは異常プリオンという病原体が原因だが、若齢牛は感染してもプリオンはまだ蓄
はじめはプリオンなんて信じなかった. だって話が出来過ぎではないか.たんぱく質の1次元配列は同じでも,その折りたたみの形状が複数ある.みんながAという折りたたみ方をしているときに,それよりちょっとだけ安定なBという形状のものを入れると,それが自己触媒的に伝わっていき,とうとう全部がBになってしまう. これだけで,統計物理だの非線形科学だのに興味を持っている人間にはツボとしかいいようがない.たとえば,結晶を作るときに「種」を入れると,それまで「偽りの安定状態」にあった過飽和溶液から急速に固体が出現する.こうした正のフィードバック現象は,こうした学問に携わる者の心の底に棲みついている.それが突然思ってもみなかったふうに登場したのである. しかも,プリオンには「ストレイン」という系統のようなものがいくつもあって,たとえば系統Bに感染すると全部が系統Bに,系統Cに感染すると全部が系統C,という風に
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