これは結構難しい話な気もする。 まず、ゼロ年代までの日本において、政治組織は主婦層の奪い合いを行っていた。 数が多く、政治活動を行う暇があり、組織に拘束されておらず、思想的に特定の傾向がないが横のつながりはあるという、まさに格好の動員対象だったからだ。 ただし当たり前だが動員というのは上から自由に政治的思想を植え付けられるわけでなく、自由なタイミングで動員できるわけでもない。 比較的どうでもいい案件については積極的に下から吸い上げて常に運動欲を満たし、「自分たちが動かしている、声が届いている」という実感をもたせるのが重要。 そしてその餌の一つが表現規制、とくに性表現規制だった。 主婦層に共有された嫌悪感があり、社会悪だという方向に持っていきやすく、婦人会による規制運動を展開することで低コストで定期的に運動実績を満たしやすい。 要するに叩くのに丁度いいから自民も公明も各種の野党も性表現規制論