第388号コラム:手塚 悟 理事(東京工科大学コンピュータサイエンス学部 教授) 題:「マイナンバーと電子署名・電子認証」 2013年5月24日、第183回通常国会で成立した「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(以下「マイナンバー法」)」及び関連法により導入されるのが、社会保障・税番号制度(以下「マイナンバー制度」)である。このマイナンバー制度とは、複数の機関に存在している個人や企業の情報を、同一人や同一企業の情報であることを特定し連携するための基盤であり、国民一人ひとりには12桁の個人番号、企業等には13桁の法人番号が割り当てられる。そのねらいは、社会保障・税・災害対策の各分野において、効率性・透明性を高め、国民にとって利便性の高い公平・公正な社会を実現することにある。 我が国における電子認証基盤は、2000年ごろの電子政府・電子自治体を始めた時期に整備さ