僕の高校生活は、上々とはいえないかたちではじまった。4月のいちばん最初の自己紹介で緊張しすぎて言わなくてもいいこと*1を口走ってしまった僕は、ちょっと変な人ですね、なんて好意的とは言えない視線を浴びることになった上に、宿泊研修でのクラス発表が劇ということに決まったときには、誰もやりたがらない役*2を仰せつかる羽目になってしまったのだ。 あまり思い出したくないのだから当然詳細は省略、今回の話に必要な点だけをまとめるとこういうことになる。「そのクラス発表でも、おとなしくしてりゃいいものを、やはり緊張のために一人で暴走してしまった*3結果、他クラスからは完全にヒかれ、高校デビューがすっかり失敗した次の日に、自分でもちょっと信じられなかったんだけれど、僕のことを好きだという女の子が現れた」。もう一度言おう、「僕のことを好きだという女の子が現れた」のだ。そばかすが印象的な、わりと元気めな感じの子だっ