サッカー日本代表監督に復帰し、ワールドカップ・南アフリカ大会出場を目指す岡田武史氏。 ラグビー界の論客、平尾誠二氏とは競技の壁を越えて胸襟を開く仲だ。 日本人の強みを生かし、いかに世界で戦い抜くか――。 グローバル化が進む中、企業が直面する課題とも通じるテーマを2人は追い続ける。 2008年の高い目標を語り合う対談は次第に白熱していった。 ── 岡田さんはサッカー日本代表監督就任の記者会見で、「断崖絶壁に登ってみようという気持ちになった」と心境を吐露されましたね。 岡田 今まで自分が経験してこなかった挑戦がそこにあったからです。前に代表監督を務めた時も、その後にJリーグのコンサドーレ札幌や横浜F・マリノスの監督に就任した時も、僕はチーム状態の良くないところを立て直しに行った。でも、今回に関しては前任者がイビチャ・オシム氏という偉大な指導者で、チームもうまくいっていないわけではなかった。そう