先のエントリーで紹介した本から、興味深い部分を引用してみます。強調は引用者によります。 ある実験において確率変数がどのように導入されるかをみるため,第3章の図1で与えた硬貨投げ実験*1の標本空間に戻ることにする.この実験で得られた表の数をxとすれば,この実験の標本空間の各点には,図2で点の上に示したように*2,xの具体的な値が対応する.すなわち,この確率変数xは0,1,2,3のどれか1つの値をとるが,これ以外の値はとりえないことがわかる. もう1つの例として,2個の正常なサイコロをころがす実験で出た目の和をxで表わすことにする.この実験の標本空間は第3章の表1*3で与えられた. この標本空間を図3に再度示すが,ここではサイコロの目を表わす表示(11,12などの)ではなく点で表わしてある.図3で各点の上に書かれた数はこの実験における確率変数xの値である*4.この確率変数xは2,3,…,12の