見えない橋を架ける。 椹木野衣が見た「突然、目の前がひらけて」壁を隔てて隣接する、武蔵野美術大学と朝鮮大学校。2015年11月13日~11月21日、両校の学生・卒業生がこの壁を乗り越える橋を架けて両校のギャラリースペースをつなぎ、合同企画展「武蔵美×朝鮮大 突然、目の前がひらけて」を開催しました。武蔵野美術大学で講師を務めていたこともある椹木野衣が、このプロジェクトを語ります。 文=椹木野衣 武蔵野美術大学側から見た橋 撮影=加藤健 椹木野衣 月評第89回 この橋に両端(はし)はあるか 武蔵美×朝鮮大「突然、目の前がひらけて」展 武蔵野美術大学には、1990年代初頭からなかば過ぎまで、非常勤講師として講義を一コマ受け持っていたことがある。国分寺からバスに乗り換え、大学の正門に着く直前、道が大きく曲がる角のところに「朝鮮大学校」というバス停があることは、だから当然知っていた。しかしまさか、両
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