<オープン戦:阪神2-2巨人>◇11日◇甲子園 和田阪神に「7回の男」が出現した。筒井和也投手(30)が1点差の7回に登板して巨人打線を2三振を含む、3者凡退に斬った。8回の榎田につないで、9回の同点劇を呼んだ。これで筒井は実戦5試合6イニングを投げて、いまだ無安打無失点。課題の1つだった“勝利の方程式”の輪郭が見えてきた。 1点差の終盤。今の筒井はそんなマウンドがしっくりくる。まず、高橋由を外角低めの変化球で見逃し三振に仕留めると、しぶとい矢野は外角への抜いた変化球で完全に泳がせ、空振り三振。藤村にも自分のスイングをさせず、力ない左飛に打ち取った。アピールに必死な巨人の若手打者を落ち着いて、料理した。 「イメージ通り投げられました。甲子園で、巨人で、気持ちが入りました」 甲子園での伝統の一戦で躍動した筒井は試合後、笑みを見せた。見守った藪投手コーチも5戦連続ノーヒットの投球を絶賛した。