ネット交流サービス(SNS)への投稿で殺人事件の遺族を傷つけたとして訴追された仙台高裁の岡口基一判事(58)=職務停止中=に対し、国会の裁判官弾劾裁判所(裁判長・船田元衆院議員)は3日、罷免とする判決を言い渡した。罷免判決は2013年以来で、戦後8人目。SNSの投稿を巡って裁判官の罷免の可否が争われた初のケースだった。 岡口判事は任期満了の今月12日までで退官する意向を示していたが、法曹資格を失い、退職金も支払われないことになる。判決への不服申し立てもできない。 岡口判事は東京高裁判事だった17年12月、東京都江戸川区の女子高校生が殺害された事件について「首を絞められて苦しむ女性の姿に性的興奮を覚える性癖を持った男」とツイッター(現X)に投稿するなど、19年11月までの計13件の表現行為で訴追された。 検察官役の裁判官訴追委員会は、岡口判事が抗議を受けても遺族を侮辱する投稿を繰り返したと指