<ノロウイルスとは> ノロウイルスは、直径25〜35nmの非常に小さなウイルスで、以前より特に冬季に、幅広い年齢層において感染性胃腸炎(嘔吐・下痢などの症状)を引き起こしていたのですが、病原体が確認されたのは比較的近年(1972年)で、以前はカリシウイルス・小型球形ウイルス(SRSV)などと呼ばれ、2002年からノロウイルスと呼ばれるようになりました。このため、あたかも新しいウイルスのように思われがちですが、古くから存在したウイルスです。このウイルスは患者のふん便や嘔吐物には、1gあたり100万個〜10億個もの大量のウイルスが含まれている一方で、100個以下という少量でも人に感染するので注意が必要です。ノロウイルスは乾燥した状態でも、4℃では60日間、20℃でも3〜4週間生存できます。また、一度感染すると、症状が改善しても1週間から、長い場合は4週間にわたってふん便中にウイルスを排出するこ