現代ヨーロッパを映像美と詩の極地で描くゴダール最高傑作! ゴダール最後の長編劇映画か、とル・モンド紙ほかで騒然たる話題の「ゴダール・ソシアリスム」は2010年発表の最新作。カンヌ映画祭に登場し、冒頭での海の凄まじい映像の一瞬から、全編を疾走する映像美、サウンド、みなぎる詩の活力でカンヌを圧倒した。 3楽章のシンフォニー構成。第1楽章は、<こんな事ども>の章タイトル。地中海を周遊する豪華客船ゴールデン・ウェブ号を舞台に、スペイン内戦時に行方不明になった大量の黄金をめぐるミステリーを軸に展開。第2楽章は、<どこへ行く、ヨーロッパ>。フランスの片田舎の8月4日。4人家族の一家と動物たちが主役。子供たちは被選挙権を主張する。第3楽章<われら人類>では、人類史を築いた6つの場を訪問。エジプト、オデッサ、パレスチナ、ギリシャ、ナポリ、バルセロナ。それは第1楽章でゴールデン・ウェブ号が辿った航路だ。そし