食事をしながら会話できるというマスクに、「ミラノ風ドリア」の1円だけの値上げ。イタリアンレストランのサイゼリヤが、新型コロナウイルスの感染対策として打ち出した対策の数々です。これらを主導したのが堀埜一成社長。一見変わった取り組みの背景には、アイデアを次々と形にしては試す、徹底したこだわりが見えてきました。(経済部記者 嶋井健太) マスク姿でドリアをほおばるこの人が堀埜一成社長です。大手食品メーカー「味の素」の研究者から転身。2009年から社長として会社を率いています。 舌がペロリと出た強烈なインパクトのマスクは、社内で募集したアイデアをもとに堀埜社長とプロジェクトチームで検討を重ね、この夏から導入。しゃべりながら食事ができるという意味で、ネーミングは「しゃべれるくん」です。 紙ナプキンを市販のマスクにかぶせるだけの簡易な作りですが、実現までには試行錯誤しました。ゼロから新しい形のマスクも試