C.ナイアシンの特性 (単位・化学的安定性) ナイアシンは水溶性のビタミンで、中性、酸性、アルカリ性、酸素、光、熱に対して安定です。そのため、保存や調理によって効力が低下することはほとんどありません (9) (13) 。しかし、ニコチン酸やニコチンアミドは水、特に熱水には極めて溶けやすいため、煮物料理をすると煮汁中に70%も移行します。また、肉類をから揚げにすると、20〜40%程度のニコチンアミドが油中に移行します (12) 。 D.ナイアシンの吸収や働き ナイアシンは、動物性食品中ではニコチンアミド、植物性食品中ではニコチン酸として存在し、ニコチンアミド、ニコチン酸のいずれも小腸で速やかに吸収されます (3) (12) 。生理的濃度では小腸でのナイアシン吸収はpH依存的な促進拡散ですが、高濃度では受動拡散が主となります (3) 。ニコチンアミドは肝臓以外の組織に運ばれ、余ったものが肝臓に