監督、脚本、主演、音楽をひとりでこなした映画「バッファロー'66」が話題のヴィンセント・ギャロは、実にユニークな経歴の持ち主だ。 1961年、ニューヨーク州バッファローに生まれたギャロは、16歳で故郷を後にし、ニューヨークのアンダーグラウンドの世界に飛び込む。 以来彼は、ミュージシャンとしてバスキアとバンドを結成し、画家として個展を開き、プロのバイクレーサーになり、俳優としてエミール・クストリッツァやアベル・フェラーラの映画に出演し、 モデルとしてCFに登場し、ハイファイ機材の批評も手がけるなど、多彩な活動を繰り広げている。 「バッファロー'66」は、彼がそのマルチな才能を映画という表現に凝縮した作品といえる。 ギャロはこの映画の成功によってこれまで以上に注目を集め、時の人となった観があるが、そんな彼が感情をむき出しにして批判するのが"トレンディー"映画だ。 「オレが嫌いなのは、ハーモニ