S=Yusuke Shono, T=Kazunori Toganoki, C=Chocolat Heartnight 2016年から数えてこれで3回目となる日本のミュージシャンを取り上げた年間ベストです。この3年で、メディアでの活動量は落ちてしまいましたが、その間にも新しい作品が次々と生み出されてきました。最近は、追いつくのは無理でもささやかながらなにかしかの役に立ちたい、という思いで月間のレビューという形を採用しています。さて、2018年の音楽シーンはどうだったでしょうか? 長年変化し続ける音楽の現場を見続けてきて、これだけは真実であると言えます。どんなに停滞しているように見える時代でも、その背後で素晴らしい作品が生み出され続けている。それはこの宇宙の存在と同じように、当たり前の事実でしょう。けれども、真実が無数に存在しうる虚無的な世界が広がっている現代において、ただ存在するだけでこれほ