「はたらかないで、たらふく食べたい」の著者であり、いま最注目の政治学者である栗原康さんのインタビューの後編です。「働かないことについて」「お金について」、そして最後に「ひきこもり・不登校へのメッセージ」をいただきました。 聞き手/伊藤書佳(編集者)&勝山実(ひきこもり名人) 負の連鎖 でも、ずっと家でこもってやっていればいいやと思っていたわけじゃなくて、本の中にも書いたんですけど、当時ちょっと女性とつきあっていた時期があって、そのときは彼女から「働けよ」と言われたりしました。彼女はお金にならないのに勉強したり、本を読んだりすることがどうしても嫌だったみたいなんです。言われたのは、「なんでもいいから、働く姿を見せてくれ」。コンビニのバイトでもいい、週5日働いている、それが社会人なんだからやってくれと言われました。毎日電話がかかってきて、1時間くらい説教されて、「悪いのかな、オレ」とか思ったり