それは街中で包丁を裸で持っている人を見て、「おい、包丁は刃物だぞ!」と叫ぶ気持ちに似ている。 包丁は便利なのは分かる。でも使い方を間違えば人も殺せてしまう。同じように。女性専用車両が多くの女性の救いになっているのは分かる。でも「被害者と加害者を特定の属性で強引に切り分けていいんだ」という考え方が安易に乱用されれば、世界を震撼させるおぞましいルールを作ることも可能だ。 「包丁が便利なのは知ってる。でも少なくともそれが刃物だと自覚してくれ。お願いだから安易に持ち歩かないで」という気持ちだ。別の例でいえば「原発が便利なのは知ってる。でも少なくともそれが危険な事故を起こす代物だと自覚してくれ。お願いだから安易に建設しないで」という気持ちにも似ている。 刃物の場合、銃刀法がある。刃渡りの長さで、持ち歩いていい/悪いが区別されている。 では差別の場合、何が刃渡りにあたるのか?銃刀法にあたるものが必要な