創業120年目という老舗の「山陽堂書店」。家族経営の典型的な“街の本屋さん”だ=東京・北青山(堀晃和撮影) 出版不況にネット通販・新古書店台頭で店舗数半減 初夏を思わせる青空の下で、朝早くから数百人が並んでいる。5月28日、東京・神宮前の携帯ショップ「ソフトバンク表参道」。米アップルの新型情報端末「iPad(アイパッド)」の国内販売を待つ人たちの行列だ。午前8時の開店に向け、普段は静かな早朝の並木道がカウントダウンセレモニーで盛り上がる。この模様は、発売初日の象徴的なニュースとして大々的に報道された。 iPadは、インターネットやメール、ゲームなどが楽しめる多機能情報端末だ。特徴の一つが電子書籍を読める機能。使い勝手の良さ、何冊も保存可能なことから電子書籍時代を加速させる情報ツール(道具)として期待されている。早くも大手出版社などが電子書籍の配信を始めたが、紙の本を取り扱う書店の反応は複雑