「悪質撮り鉄」は事業リスク、鉄道事業者はどうすればよいか:杉山淳一の「週刊鉄道経済」(1/6 ページ) 今回は「悪質撮り鉄」の話をするけれども、マナー論議はしない。マナー論議にはマナーをわきまえない者が参加しないから意味がない。「悪質撮り鉄」の心理を分析し、理解したところで、社会的に許容できない存在だと再確認するだけで解決しない。 「悪質撮り鉄」は、ビジネスリスクの問題でもある。端から見て心情的に不愉快だ受忍限度だというだけではなく、経済的な実害も与えている。列車の緊急停止による遅延や傷害事件もたびたび発生し、予防のために警備員を配置すれば防犯コストに跳ね返る。 「撮り鉄は危険」「撮り鉄は悪」という風評被害はすでにある。しかし、これまでビジネスにダメージを与える存在だという視点が見当たらない。 「悪質撮り鉄」は、他の撮り鉄だけではなく、鉄道趣味、旅行ビジネスに悪い影響を与えている。ここをし