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書評に関するsugirkunのブックマーク (15)

  • 2020年に読んだ経済書まとめ|はむっち@ケンブリッジ英検

    2020年に読んだ経済学とか政治経済のについてまとめておくのを忘れていた。あんな歴史に残る外生的ショックがあったのに。まあ昨年は英語学習と仏教に時間をかけるようになったのでやむをえないのであるが。 というわけで取り急ぎ。まずはModern Monetary Theory(MMT)関連書籍から。昨年は画期的なが2冊でている。 世の中では難しいことを簡単に説明するのがよいことみたいになってるが、簡単に説明できることはそもそも難しくないのである。難しいことを簡単に説明できているとしたら、そこには誤魔化しや嘘があることがほとんどである。 この望月氏のMMTの解説書は誤魔化しなしで解説した硬派な一冊である。そのためには初学者にはやや読みにくいかもしれない。しかし必要なことは全部ちゃんと書いてある。初級編を卒業した人にぜひ挑戦してもらいたいなあ。 一方でステファニー・ケルトンのこちらはわかりやすい

    2020年に読んだ経済書まとめ|はむっち@ケンブリッジ英検
  • Anderson, "Che Guevara":壮絶な調査に基づく空前絶後のフェアなゲバラ伝 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    Executive Summary すさまじく分厚いゲバラの決定版伝記。綿密で詳細な調査とインタビューはとにかく圧巻。キューバで長年暮らして関係者の資料を大量に閲覧、ゲバラ懐柔役だったはずの老練なソ連外交官から、恋する乙女まがいの赤面するようなコメントをモスクワで引き出し、最後の部隊の生き残りにスウェーデンまで出かけてヒアリング。すごい! 思想形成や、戦略的な評価といった大局的な視点はいま一つ薄い。だが、その調査が浮き彫りにする、ゲバラの人格的な信じがたいほどの魅力、およびそのとんでもない滅私奉公の独善ぶりは、これまでの伝記などで見られる、とても単純かつ純粋な理想主義者というイメージにかなり修正を迫るものではある。 そして書はそのすさまじい調査により、ゲバラの最期についての決定的な証言を入手し、そのおかげで謎だったゲバラの埋葬場所まで明らかになり、ゲバラ遺体のキューバ帰還にまで貢献した—

    Anderson, "Che Guevara":壮絶な調査に基づく空前絶後のフェアなゲバラ伝 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • コルタサル『かくも激しく甘きニカラグア』:無邪気な、それゆえに悲しい本 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    かくも激しく甘きニカラグア (双書・20世紀紀行) 作者: フリオ・コルタサル,田村さと子出版社/メーカー: 晶文社発売日: 1989/04メディア: 単行この商品を含むブログを見る コルタサル『八面体』を読んで、もちろんそのものも素晴らしいんだけれど、ぼくが非常にありがたいと思ったのは寺尾隆吉の解説だった。そこには、ぼくが前から漠然と疑問に思っていたことの答が書かれていたからだ。その疑問とは:なぜコルタサルの後期の作品はイマイチなのか? 『通りすがりの男』とかあまりピンとこなかったし、『海に投げ込まれた瓶』とかは読み通そうという気が起きなくて、でもそのときはこっちの体調のせいかと思ってずーっと棚に寝かしてあったんだよね。最近出た『愛しのグレンダ』もしかり。でも、それは必ずしもこの読者のせいではなかったのかもしれない。 寺尾の答は明解だ。コルタサルがキューバやニカラグアの政治運動に深

  • 落合『漢字の成り立ち』:明解。白川静や藤堂について客観的に評価がわかって嬉しい。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    漢字の成り立ち: 『説文解字』から最先端の研究まで (筑摩選書) 作者: 落合淳思出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2014/04/14メディア: 単行この商品を含むブログ (12件) を見る わかりやすーい。漢字の歴史を概観し、これまでの字源の研究を批判的に振り返ったあとで、最新の成果をさっくり解説。非常に明解です。 特に、白川静の字源研究についてきちんと評価をしてくれているのは、ぼくにはとてもありがたかった。漢字というと、白川静信者がやたらにいて、『字訓』『字統』とかを聖書のごとくあがめる人がいっぱい沸いてくるんだけれど、ぼくは前からいま一つ信用できなかったのだ。それについては、こんなところに書いたことがある。「都」というのは、日が人の頭で、それを切り落として城壁に埋めたという、かつての呪術的な信仰のあらわれだ、というのはお話としてはおもしろい。でもそれが漢字の質かというと、ち

    落合『漢字の成り立ち』:明解。白川静や藤堂について客観的に評価がわかって嬉しい。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 39-3/3.研究ノート:太田仁樹

    a a a Harding a a XV a a a a a Neue Zeit, 1901−1902, XX, 1, No. 3 Walicki a XV a a a XV a a a Laclau and Mouffe a a a C C a a !" !" a XV !" a a a a XV a a b b !! Harding,N Zizek, S a XV a b a b Harding, N. [1996], Leninism, Duke University Press. Hardt, M. and Negri, A. [2000], Empire, Harvard University Press. Laclau, E. and Mouffe, Ch. [2001], Hegemony and Socialist Strategy : Towards a Radical

  • 日本最大級の偽文書はなぜ受け入れられてきたのか? 『椿井文書』 | BOOKウォッチ

    中世の地図、失われた大伽藍や城の絵図、合戦に参陣した武将のリスト、家系図......。これらは貴重な史料であり、学校教材や市町村史にも活用されてきた。しかし、すべて後世、たった一人の人物によって創られたものだとしたら......。椿井政隆(つばい まさたか、1770~1837)が創り、近畿一円に流布し、数百点にも及ぶ日最大級の偽文書。書『椿井文書』(中公新書)は、その全貌に迫る衝撃の書である。 偽書として有名なのは「東日流外三郡誌(つがるそとさんぐんし)」である。古代の東北に未知の文明があったとする荒唐無稽な内容で、完全に否定されている。偽書と聞いて、そのようなものか、と思ったが、随分事情が違っていた。 国学者椿井政隆の創作 著者は大阪大谷大学文学部准教授の馬部隆弘さん。専攻は日中世史・近世史。馬部さんが、椿井文書の存在に気が付いたのは、大阪大学大学院の博士課程に進学し、大阪府枚方市

    日本最大級の偽文書はなぜ受け入れられてきたのか? 『椿井文書』 | BOOKウォッチ
  • cakes(ケイクス)

    cakesは2022年8月31日に終了いたしました。 10年間の長きにわたり、ご愛読ありがとうございました。 2022年9月1日

    cakes(ケイクス)
  • 【読書感想文】細木数子がガチのヤクザだった件。「細木数子 魔女の履歴書」 - りずろぐ。

    「細木数子 魔女の履歴書」を読みました。 細木数子魔女の履歴書 /講談社/溝口敦 細木数子さんといえば、六星占術で一世を風靡した占い師。 テレビで「あんた死ぬわよ!」とかなんとか怒鳴り散らしていた姿が記憶に残っている方も多いはず。 普段はこういうゴシップみたいなって読まないんだけどね。 なぜ読んだかといえば、著者がヤクザルポライターの溝口敦さんだったからです。 しかしどうして溝口さんが細木数子さんのを……?と疑問に思ったんだけど、読んで納得。 細木数子さんは普通にヤクザでした\(^o^)/ 戦後の時代背景や生まれ育った環境もあれど、女子中学生の時分から売春の斡旋で荒稼ぎしてたっていうんだから只者じゃない。 そこからまあ……管理売春はするわ、カモになりそうな人のことは骨までしゃぶりつくすわ、霊感商法で墓石は売りつけまくるわ……枚挙に暇がない悪逆無道の数々。 ヤクザ界隈でも幅を利かせてて、

    【読書感想文】細木数子がガチのヤクザだった件。「細木数子 魔女の履歴書」 - りずろぐ。
  • 社会に存在する問題に「真の名」をつけることの力  Call Them by Their True Names: American Crises (and Essays)

    作者:Rebecca Solnit ペーパーバック: 188ページ 出版社: Haymarket Books 言語: 英語 ISBN-10: 1608469468 ISBN-13: 978-1608469468 発売日: 2018/9/4 適正年齢:PG15 難易度:超上級(歴史、文学、社会状況を理解していないと、省略されている言葉や、punという語呂合わせなどが理解できない。よく考えないと意図を誤解しそうになる箇所もあるので要注意) ジャンル:エッセイ 文芸賞:2018年全米図書賞候補 2019年 これを読まずして年は越せないで賞 候補 レベッカ・ソルニットは、日でも『説教したがる男たち』、『迷うことについて』、『ウォークス 歩くことの精神史』(いずれも左右社)、『災害ユートピア』(亜紀書房)などの邦訳書が出ている。カリフォルニア州サンフランシスコ在住で、歴史、芸術、政治、環境問題、フ

    社会に存在する問題に「真の名」をつけることの力  Call Them by Their True Names: American Crises (and Essays)
  • 北村紗衣さん「お砂糖とスパイスと爆発的な何か」インタビュー 目からうろこのフェミニスト批評集|好書好日

    文:篠原諄也 写真:斉藤順子 北村紗衣(きたむら・さえ)武蔵大学人文学部英語英米文化学科准教授 1983年、北海道士別市生まれ。専門はシェイクスピア、フェミニスト批評、舞台芸術史。東京大学の表象文化論にて学士号・修士号を取得後、2013年にキングズ・カレッジ・ロンドンにて博士号取得。著書に『シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち──近世の観劇と読書』 (白水社、2018)、訳書にキャトリン・モラン『女になる方法──ロックンロールな13歳のフェミニスト成長記』(青土社、2018)など。 傑作とされる古典がつまらなかった ――フェミニスト批評とは何でしょう? フェミニスト批評はこれまでの批評が実は男子文化だったことに立脚しています。つまり、批評の歴史を振り返ると、男性中心的な社会の中で、男性向けに作られたものを男性の視点で読む。それが普遍的な解釈だとされてきました。 日の近代文学もそうで、たとえ

    北村紗衣さん「お砂糖とスパイスと爆発的な何か」インタビュー 目からうろこのフェミニスト批評集|好書好日
  • 錬三郎の単行本・小説・文芸レビュー

    コンテンツへスキップ 【中央公論文芸賞・柴田錬三郎賞・親鸞賞受賞作!】 木内昇による「櫛挽道守」は、幕 続きを読む 櫛挽道守→ 【「アメトーーク!」読書芸人でも紹介され、大反響!】絶対的な闇、圧倒的な光。「運 続きを読む 教団X→ 「まんしゅう家の憂」は、まんしゅうきつこによる独特な視点とユーモア溢れる作品で 続きを読む まんしゅう家の憂→ 『マスカレード・ホテル』は、東野圭吾の作品で、木村拓哉、長澤まさみ主演による映画 続きを読む マスカレード・ホテル→ 『夏のバスプール』は畑野智美による胸キュン青春小説です。 物語は、夏休み直前に女 続きを読む 夏のバスプール→ プロミスを含め、すべてのローンは、利用できる年齢が設定されています。 未成年の方 続きを読む プロミスは未成年でもカードローンを借りられる?→ 多くのクレジットカードは申し込んでから使えるまでは数日から数週間程度の時間が必

  • 朝日新聞の横尾忠則さんの書評にびっくりする人続出「うおぉ印刷事故かと!」「攻めてるなぁ」

    林さやか | 編集室屋上 @oku_jo 林さやか/1983年生まれ/右投左打/出版レーベルやりつつフリー編集者。高校中退から日芸。元カクバリズム丁稚。これまでに出した&編集したは https://t.co/7BOAckz8Cu 東京野球ブックフェア&野球かわいい展の発起人。2014年10月生まれ長女と2018年11月生まれ次女がいます。 https://t.co/jykyoPoZcT

    朝日新聞の横尾忠則さんの書評にびっくりする人続出「うおぉ印刷事故かと!」「攻めてるなぁ」
  • 『アジア史概説』はスゴ本

    「交通」から見たアジア史。 文明の原動力を、陸塊の形態に還元したマクロ史観の大胆な試みとして、ジャレ・ド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』[レビュー]があるが、宮崎市定『アジア史概説』は、これを「交通」に還元して俯瞰する。西アジアのペルシア・イスラム文明、東アジアの漢文明、その間のインドのサンスクリット文明、そして東端の日文明───各文明は互いに交通という紐帯によって緊密に結び付けられており、相互に啓発しあい、競争しあい、援助しあいながら発展してきたダイナミズムを、一気に、一冊で読み通すことができる。 あたりまえなのだが、ざっくり歴史を古代/中世/近世と分けるとき、文明は軌を一つにして変遷しない。にもかかわらず、西洋史のスケールに囚われてしまい、アジアの各文明とのタイムラグを見落としてしまう(もちろん、ヨーロッパが最も「遅れて」いた)。現代を“支配”している欧米の価値観で振り返るとき、この

    『アジア史概説』はスゴ本
  • 『現代思想』別冊ピケティ特集:いいでき、買って損なし。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    現代思想 2015年1月臨時増刊号◎ピケティ 『21世紀の資』を読む -格差と貧困の新理論- 作者: トマ・ピケティ,ポール・クルーグマン,デヴィッド・ハーヴェイ,スラヴォイ・ジジェク,浜矩子,橘木俊詔,竹信三恵子,伊藤誠出版社/メーカー: 青土社発売日: 2014/12/12メディア: ムックこの商品を含むブログ (6件) を見る はじめてこの『現代思想』ピケティ特集のニュースを見たときにまっ先に眼に飛び込んできたのは、紫ばあさんがなんか書いているということで、それだけでこれがとうていまともなもんじゃないな、と思うのは人情でしょう。 ということで、正直いって買うのさえためらっていたんだよね。でも買って良かった。もちろん雑誌の常として玉石混交なんだけど、玉の比率が非常に高い。以下にざっと: ピケティのインタビューが二 どちらも短いけれど、時事的なテーマも含め、聞くべき事(まともな人なら

    『現代思想』別冊ピケティ特集:いいでき、買って損なし。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • ハルバースタム『ベスト&ブライテスト』:組織内で苦しんだ人なら身につまされる、いろんな意味で絶望の名著。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    ベスト&ブライテスト〈上〉栄光と興奮に憑かれて (Nigensha Simultaneous World Issues) 作者:デイヴィッド ハルバースタム二玄社Amazon 読んだふりをしていたをこっそりきちんと読み直すキャンペーンの一環で、ハルバースタム『ベスト&ブライテスト』を読んだ。大学生の頃に一度ぱらぱら見たんだけど、「ふふん、白人優位主義の無知で偏狭でプライドばかり高い米帝軍国主義の手先どもが、己の愚かさ故と歴史的必然故に自滅する話ね」と思ってあまりまじめに読まなかったし、いろいろこまごました人間の出自だの学歴だの職歴だのがひたすら並んでいて、いささかうんざりしたこともある。そして大学生だと「こいつらが自分の力関係だの地位だのばかり心配せずに、現場の情報をきちんと聞いて、己の信念にしたがって正義の発言をすればベトナム戦争なんか起きなかったんだろ」と気で思っていた。だから、あ

    ハルバースタム『ベスト&ブライテスト』:組織内で苦しんだ人なら身につまされる、いろんな意味で絶望の名著。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
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