約300年前にあった富士山の宝永噴火によって集落全体が火山灰に埋まったとされる静岡県小山町の須走地区で、家屋の柱とみられる木材が地中から見つかっていたことが明らかになった。木材は焼け焦げており、噴火で飛んできた高温の軽石の影響で燃えた可能性が高いという。宝永噴火で埋まった家屋の一部が御殿場市で見つかる例はあったが、小山町での発見は初めて。 【富士山噴火を想定】緊急対策用のコンクリートブロックを備蓄 小山町教育委員会によると、町と東京大、東京工業大の研究者らでつくる研究チームが、レーダー探査で町道建設予定地の地中に家屋があると推定。昨年6月に試掘調査を行っていた。 長さが約12メートル、幅が約3メートルの穴を20センチほど掘ったところ、火山灰などが積もった層を発見。掘り進めると、2メートルほどの深さに垂直に埋まった家屋の柱とみられる2本の木材(直径約10センチ)を見つけた。塀やわらぶき屋根の