カンヌ映画祭のパルムドールに続くアカデミー四冠王まで獲得したポン・ジュノの『パラサイト 半地下の家族』(以下『パラサイト』)は、韓国映画史を越えて世界映画史に一線を引く記念碑的名作になった。ところで『パラサイト』はなぜ名作なのだろうか?早くから『パラサイト』がこれほど途方もない作品であることに気づいた人は、どの程度いただろうか?この映画はどのようなテーマで世界中の人々に普遍的共感を呼び起こしたのだろうか? 私はアカデミー賞受賞の前に家族と一緒に『パラサイト』を見たが、クライマックスの部分に来てキテク(ソン・ガンホ)が突然パク社長(イ・ソンギュン)を攻撃する場面を見て、この映画がとてつもない作品だという印象を受けた。にも関わらず大変な名作だという考えまでには及ぶことはできなかった。さらに階級不平等と人生の不安の問題を扱いながらも、典型的な甲(社会的強者。例えば財閥2~3世)と乙(社会的弱者。
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