【ロンドン=板東和正】新型コロナウイルスの感染が拡大する中、欧州諸国の医療・研究機関へのサイバー攻撃が相次いで報告されている。感染者を治療する病院やワクチンの研究所がサイバー攻撃で機能が停止するなどの被害を受ければ、新型コロナの収束が遅れる恐れがある。 ■チェコ外相「非常に冷酷だ」 中欧チェコ東部オストラバの大学病院は4月17日、コンピューターのサーバーがサイバー攻撃を受けたと発表した。攻撃は同月、他の病院でも確認された。被害は報告されなかったが、ペトシーチェク外相はツイッターで「新型コロナが蔓延(まんえん)する中での攻撃は非常に冷酷だ」と非難した。 チェコでは3月中旬にも病院が攻撃された。患者情報が入ったコンピューターの機能が停止し、新型コロナの急患を受け入れられなくなった。攻撃は、コンピューターのデータを開けないようにし、復元のための金銭を要求する「ランサムウエア」だったとされる。 「