昭和の偉大な作曲家である筒美京平さん。松本伊代が日本レコード大賞をはじめ多数の新人賞を受賞した『センチメンタル・ジャーニー』も、筒美さんの作曲だ。今年デビュー40周年を迎えた松本が、思い出の曲について振り返った。 * * * 筒美京平先生のお名前は、歌番組で表示される作曲家のクレジットで知りました。父が好きだった尾崎紀世彦さんの『また逢う日まで』をはじめ、多くのヒット曲を書かれていて「すごい人だなぁ」って。ですからデビュー曲『センチメンタル・ジャーニー』(1981年)を作曲していただけると知った時はとても嬉しかったことを憶えています。デビューにあたっては先生のピアノで歌のレッスンを受けましたが、終始穏やかな物腰で子供だった私にも優しく接してくださって。 湯川れい子先生の詞を初めて見た時は驚きました。私は自分のことを「伊代は~」と名前では呼ばないので、ちょっと不安だったのですが、京平先生のメ