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ブックマーク / pencroft.hatenablog.com (10)

  • 宇宙世紀の悶々 「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」 - 挑戦者ストロング

    悶々とするハサウェイ 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ 【Blu-ray通常版】 バンダイナムコアーツAmazon ロボットアニメに平気で今村昌平を持ち込む男・富野由悠季原作の、たぶん忠実な映像化(原作未読)。宇宙世紀の童貞あるある。 (★4) 男どもを虜にするギギという娘のエロさはいわゆる「遊郭の囲われもの」のエロさであって不健全で不健康、それゆえに惹きつけられる類のものだ。ギギを見てオレが連想したのは都市伝説の「桃娘」だ。古代中国で桃だけを与えられ育てられた少女は、書記長クラスの偉いさんしか抱けない超高級娼婦。肢体は柔らかく肌からは桃の芳香がするという(モチ先生のエロマンガで読んだ)。メシが桃だけじゃー死ぬだろというツッコミはさておき、スケベ妄想のひとつのすぐれたパターンであろう。『閃光のハサウェイ』はギギを当代最高レベルの作画と演技で描き、エロいだけの小娘を唯一無二のファム・ファタ

    宇宙世紀の悶々 「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」 - 挑戦者ストロング
  • 「機動戦士ガンダムUC」の完結と、なぜか「Z」 - 挑戦者ストロング

    先日、4年がかりのOVAシリーズ「機動戦士ガンダムUC」が全7作をもって完結した。 機動戦士ガンダムUC(ユニコーン) [Mobile Suit Gundam UC] 1 [Blu-ray] 出版社/メーカー: バンダイビジュアル発売日: 2010/03/12メディア: Blu-ray購入: 51人 クリック: 844回この商品を含むブログ (159件) を見る 福井晴敏による原作小説は読んでいない。完結編の第7章を観るのとほぼ同時に、偶然しばらく前から観かえしていた「機動戦士Zガンダムテレビ版全50話も観終えることとなった。両作を観終えた感慨は実に深く、いろいろな意味でZとUCは対照的な作品であったのだなあと思う。 機動戦士Zガンダム メモリアルボックス Part.I (アンコールプレス版) [Blu-ray] 出版社/メーカー: バンダイビジュアル発売日: 2008/12/19メディ

    「機動戦士ガンダムUC」の完結と、なぜか「Z」 - 挑戦者ストロング
  • ネタバレ注意「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」 - 挑戦者ストロング

    ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q EVANGELION:3.33 YOU CAN (NOT) REDO.(通常版) [Blu-ray] 発売日: 2013/04/24メディア: Blu-ray ヱヴァQ観てきました。以下の感想はネタバレですのでご注意を。ひどい映画ですが、それでもネタバレなしで観るほうが楽しめることは間違いないと思います。映画を観てない方は読まないでください。 どう転んだところでわたくしは悪口を言うのです (★2) 目覚めたシンジくんを取り巻く環境の激変、実は14年後ですという大仕掛けには驚いた。今回はポカポカしてなかった。登場人物たちはギスギスとディスコミュニケーションでお寒い空気。意図的な説明不足で意味不明のこの感じ。往年のテレビシリーズや旧劇場版でひどい目に遭ったことをまざまざと思い出す。あーエバーってこんなにひどかったんだっけと、忘れかけていた煮え湯を再び呑まされるよう

    ネタバレ注意「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」 - 挑戦者ストロング
  • 「天気の子」を観た - 挑戦者ストロング

    天気の子Blu-rayスタンダード・エディション 発売日: 2020/05/27メディア: Blu-ray 新海先生はいつも新しいプレイを我々に教えてくれる ★3 確かなところから言うならば、新海先生は「君の名は。」でとった万馬券をオール全額すべて換金して「天気の子」に張り、長い製作期間中(アニメ作りは手間暇かかって大変そうです)にも張ったコマをいっさい下げなかったとお見受けする。批判を恐れるような手堅い表現は、この映画にはなかったように思う。なんなら「君の名は。」より遥かに自由気ままに、心の赴くままに作っているようにも見えた。ホンマにおそろしい男やで。 今作には現実の企業、店舗、webサービス、広告看板、CM、流行歌などなどが実名で数多く登場する。いい使われ方とは言い難いものも少なからずあるが、それでも許諾を得られるのは前作大ヒットの神通力なのだろう。「君の名は。」の大ヒットは新海先

    「天気の子」を観た - 挑戦者ストロング
  • 栄冠はオレに輝く 「風立ちぬ」 - 挑戦者ストロング

    風立ちぬ [Blu-ray] ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社Amazon宮崎駿の新作「風立ちぬ」を新宿ピカデリーで観ました。以下ネタバレ感想。 二郎は美という呪いに囚われた、永遠の奴隷だ。それでも懲りない、懲りないのが凄い。 (★4) 死期が近づいた作家は子供に還ったかのように、自身の生涯を貫くテーマを正直にゴロリと吐き出すものらしい。たとえば教える者と教わる者、教育と学習を大きなテーマとしていた黒澤明は、遺作「まあだだよ」で身も蓋もない甘々の師弟の姿をぬけぬけと描いていた。宮崎駿の場合それは、職能至上主義と高純度のオタク人生にあたるようだ。「風立ちぬ」は堀越二郎と堀辰雄の物語であると鈴木敏夫は笛を吹いているが、その実態は宮崎駿の理想化された自伝である。そもそも紙の上で鉛筆を走らせてありもしないものをでっちあげるアニメ屋の仕事は、設計士のそれによく似ている。アニメーションという特殊

    栄冠はオレに輝く 「風立ちぬ」 - 挑戦者ストロング
  •  柔道と柔術の現在 - 挑戦者ストロング

    ちょっと古い話ですが、気になっていた現代柔道とブラジリアン柔術の邂逅について。 こないだやってた第3回柔道ワールドカップ日本代表チームは、今年5月のブラジル合宿でブラジリアン柔術の若手と寝技の合同練習をしていた。これについてはスポーツ紙やフジテレビの煽り番宣でもとりあげていたので、プオタ及び格闘セレブの諸兄はすでに御存知のことと思う。 CXの「すぽると」だったか煽り番宣だったかでその模様を観た。斉藤仁監督率いる全日チームであるところの野村忠宏たちド強い現役(げんやく)柔道家たちが、なんかグレイシーステッカーをベタベタ貼ったような派手な柔術着を着たブラジル人柔術家にいとも簡単に十字やチョークをとられまくっていた。皆さん、たいへん悔しそうにしていた。とにかく非常に意義のある練習のようだった。 まず言っておかねばならないのは、これ柔術との技術交流を目的とした合宿なので、選手たちは当然「相手に

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  •  「1976年のアントニオ猪木」 - 挑戦者ストロング

    1976年のアントニオ猪木 作者: 柳澤健出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2007/03メディア: 単行購入: 5人 クリック: 146回この商品を含むブログ (52件) を見る読了。メチャクチャ面白いだった。新間寿や宮戸優光あたりの発言を真に受けたままずいぶん断定的に突っ走っているのがやや気になるが、力あるノンフィクションである。プロレス村の外にいる真面目なライターさんが魑魅魍魎渦巻く魔界に挑んだとしては、たいへん評価できる内容。ただ、文学としてはかなり不満が残る。 オレは著者が1976年当時に何を思い、何を感じていたかを知りたかった。1976年、著者は16歳。猪木を知らなかった筈はないのだ。資料から再構成した歴史は冷たい。当時を知る人の証言は熱を宿すが、それを並べる著者の姿勢は冷徹で、どこか他人事だ。オレが読みたいのは記憶、それも極めて個人的な人生に絡む記憶を読みたいのだ。

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  •  「ヘーシンクを育てた男」 真神博 - 挑戦者ストロング

    ヘーシンクを育てた男 作者: 真神博出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2002/12メディア: 単行購入: 3人 クリック: 83回この商品を含むブログ (2件) を見るアントン・ヘーシンクを育てた柔道家、道上伯の一代記。まったくノーマークだったが、いやこれはド凄いノンフィクションだった。なにしろ現在の柔道がなぜこうなってしまったのか、その答えが書いてあるのだ。 Wikipedia - 道上伯 道上伯物語 道上伯という骨太な人物の魅力でぐいぐい読ませるが、このの白眉はなんといっても国内と海外それぞれの柔道界の歴史を語った部分である。戦前、戦後と歴史の中を生き延びて、今もなお国内で圧倒的影響力を持つ講道館。こので描かれるその実像は、柔道といえばアレだろ講道館なんだろ、と無邪気に思っていたオレにはかなりショッキングだった。ズバリ言って、武道であることをやめてただの歪なスポーツに成り下

     「ヘーシンクを育てた男」 真神博 - 挑戦者ストロング
  •  「底なし沼」 - 挑戦者ストロング

    底なし沼 活字プロレスの哲人 井上義啓・一周忌追善 (kamipro books) 作者: 「kamipro」編集部出版社/メーカー: エンターブレイン発売日: 2007/12/13メディア: 単行(ソフトカバー) クリック: 6回この商品を含むブログ (9件) を見る

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  • 「禅という名の日本丸」 山田奨治 - 挑戦者ストロング

    禅という名の日丸 作者: 山田奨治出版社/メーカー: 弘文堂発売日: 2005/04/01メディア: 単行購入: 1人 クリック: 38回この商品を含むブログ (6件) を見る岩波文庫で「日の弓術」という薄いがありますね。昔からぼかーこのが好きでしてね。日の弓術 (岩波文庫) 作者: オイゲンヘリゲル,Eugen Herrigel,柴田治三郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1982/10/16メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 54回この商品を含むブログ (63件) を見る著者のオイゲン・ヘリゲルは欧米に日文化を紹介した外人さんの一人で、弓道版・小泉八雲といった感じ。 「日の弓術」は、大正末期の日にやってきたドイツ人哲学者ヘリゲルが弓術を学ぶことで「禅」の世界に触れ、玄妙不可思議なる日文化にビビってたじろいでアーびっくりした、という内容である。ズバリ言って、

    「禅という名の日本丸」 山田奨治 - 挑戦者ストロング
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