猫は3年前から慢性腎不全で週1回通院して点滴していた。 腎不全は初期にわかったから数値もそこまで悪くなくゆるやかに進行していたけれど、食欲不振を何度か繰り返して元々細身の身体はさらに小さくなり、先月とうとう2kgを切り点滴が週2回になった。 だんだん目が悪くなって耳も遠くなり、歩くのもゆっくりになって、時々アオーと大きな声で鳴いたり徘徊もしていた。 もう19歳だし老化は当たり前の事だからそんなに気にしていなかった。 猫はいつも全力で甘えてくる構ってちゃんだ。 私が帰ってくるとはやく膝に乗りたいと急かしてニャーニャー鳴き、膝に乗ると後ろ足で立って抱きつくように肩に両手を掛けてくる。 抱きしめて撫でながら頬擦りすると猫が小さな頭を寄せてうれしそうにゴロゴロ言ってくる。 机に乗って目線を合わせ、相手してと手を招き猫のように上下に振ったり私の頬をペシペシ叩いて来る。 今まで出会った猫の中でこんなに