ゲイであるライターの富岡すばるさんは、学校で学ぶ性教育をどこか遠い存在のように感じていたという。そんな富岡さんが、女性の予期せぬ妊娠の問題について初めて興味を抱いたきっかけは、マドンナのある歌だった。80年代に物議を醸したその歌は、女性のリプロダクティブ・ヘルスについて、いまなお古びることのないメッセージを含んでいる。3月8日の「国際女性デー」に、富岡さんがその歌を通して伝えたいこととは。 ※以下、富岡すばるさんによる寄稿。 「性教育の失敗」は「人権教育の失敗」 僕はかつて、夜の世界で働いていた。そこで、コンドームをつけずに女性とセックスしたがる男性を数多く見てきた。いや、数多くというか、むしろ腐るほど見てきたといったほうが正しいかもしれない。 「つけないほうが気持ちいい」「(自称)ゴムアレルギー」など、テンプレートでもあるのかと思うくらい、みんな似たようなことを言う。しかし、こういうこと